アメリカ現地時間の23日、トランプ大統領は自身のSNSを通じて、日本製鉄によるアメリカの大手鉄鋼メーカー、USスチールの買収計画を承認する意向を発表しました。この発言の中でトランプ大統領は、「多くの検討と交渉の末、USスチールがアメリカにとどまり、本社も引き続きピッツバーグに置かれることを誇りに思う」と語っています。そして、日本製鉄との戦略的パートナーシップによって、アメリカ国内でおよそ7万人分の雇用が創出され、経済全体に140億ドル、日本円にして約2兆円の波及効果が期待されていると強調しました。
この発表を受けて、日本製鉄側も迅速に声明を発表し、「トランプ大統領のご英断に心より敬意を表する」とコメント。さらに、このパートナーシップがアメリカの労働者を守り、鉄鋼産業を支え、国家の安全保障に資するものであると述べています。今回の動きは、アメリカの製造業を重視するトランプ政権の姿勢を色濃く反映したものとなっています。
ただし、この買収をめぐっては、バイデン前大統領が以前に中止命令を出していた経緯もあり、トランプ大統領は先月、改めて当局に再審査を指示していました。最終的な買収の是非については、来月5日までに正式な判断が下される見通しです。
また、今回の承認の背景には、日本製鉄が巨額の追加投資を約束したことも大きく影響しています。この140億ドルという数字が、アメリカ政府にとっても経済的・政治的に大きなインセンティブとなったと見られています。ただし、今後の注目点としては、買収の具体的なスキーム、そしてUSスチールを日本製鉄の完全子会社とする計画が最終的に認められるかどうかが焦点となっています。
このパートナーシップが実現すれば、アメリカの鉄鋼業界や製造業全体にとって、大きな転換点となることは間違いありません。米国内の雇用環境、サプライチェーンの安定化、さらには日米両国の経済的連携にも大きな影響を及ぼす可能性があります。日本製鉄とUSスチールの動きが、これからのグローバル鉄鋼市場をどう変えていくのか、その行方から目が離せません。
この歴史的なパートナーシップについてはSNSでも話題になっており、たくさんのコメントが寄せられていました。その一部をご紹介します。
海外の反応
👨💼 保護貿易は敗北への道さ…だが、戦略的産業を守ることこそが要だ。鉄鋼産業はその最前線。この政権の手腕は見事だ。
👱♂️ 何も為していない…当選前にテーブルにあった取引と全く同じじゃないか。
👱♂️ そもそも、この計画は最初から日本の作戦だったんじゃないか?
👱♂️ そうだね。ただ、バイデン政権下では最悪だった。トランプのもとでは良くなる?それはまだ分からない。
👱♂️ 我々の勝利だ!日本側の条件で売り切ったぞ!
🧑💼 でも、7万人の雇用創出なんて信じられない。多分1万人もないだろう。
👱♂️ いつものごとく、適当な数字をでっち上げただけだ。11万でも27万5千でもよかったんだろ?
👱♂️ 我々は関税で一兆ドル近くも稼いでるんだぞ、皮肉じゃないか。
👨💼 今、USスチールの従業員は約2万人しかいないんだ。
🧑💼 GOP式の算数学を適用しないとね。規制緩和で危険な仕事が増えれば、人の出入りも激しくなる。5年で7万人分の求人が回るってわけさ。
👨🔬 6千人の雇用で16億ドルの経済効果、ってところか。
👱♂️ これ、2024年9月に始まった話でもあるんだよな。結局、関税のおかげでこの取引が実現したんだ。
👨🏭 製造業で働いてる者として言わせてもらうが、7万人はあり得ない。
👱♂️ 機械を全部排して手作業に戻せば、7万人の雇用は生まれるかもしれないな。
🧑 ただUSスチールを買うんじゃなくて、投資しただけだろ?それで日本側には何が残る?利益の分配?何だそれ?
👱♂️ ピッツバーグにある子会社をそのまま残して買収してるだけさ。間違ってるとは思わないけどね。たまには嘘つきの時計も合ってることがあるよ。
👱♂️ 最初からそれが計画だったんじゃないか…?
🧑 鋼材価格はこの二か月で5%上昇した…勝利宣言?
👨💼 私の予想では、これは日本が関税をかいくぐった方法だ。
👱♂️ これこそ日本が最初から望んでいたことで、バイデンに阻まれていたんだ。トランプが日本の要望通りに動かして、それを米国の勝利と呼ぶなんて滑稽だよ。
👨💼 利益は日本へ飛んでいくのか?CLFが今日下がった理由はそれかもね。日産はトランプ仮●通●を大●●入したんだろう。
👨💼 トランプ政権は、日鉄が18か月前に出した条件を飲んだわけじゃない。バイデン政権が拒否したその条件にさらに上乗せさせて、日鉄にオリジナルの約2倍を出させたんだ。だから投資を取り付けた手柄を自慢するのは彼の正当な権利だし、日鉄も関税に強い米鉄鋼企業を手に入れたと胸を張れる。
👨🏭 問題ないと思うよ。鋼材業界で働いてるから、日鉄からの供給は結構あるしね。
👨🏭 金属加工業者として言わせてもらうけど、3交代で10人ずつでも今は仕事が足りない。今年は開始が遅いな…。
👨💼 1件の雇用創出あたり20万ドルの経済効果?鋼鉄労働者にそんな報酬があるかよ?
👨💼 結局、日鉄が最初から狙っていた取引をトランプが数字で飾り付けただけだ。信用できる証拠はどこにもない。
👱♂️ 日鉄はいくらト●●プに払ったのか、気になるね。
👩🏫 6か月前の記事ではト●●プが日鉄の買収を阻止するとあった…今はあっさり賛成。一体何があったの?暗●●産でも買わせた?
👨💼 140億ドルで過半数を米国資本のままに保つ──日鉄に146億ドルで子会社化されるよりはマシだ。秘劇が終わって嬉しいし、ピッツバーグ本社がクラフト・ハインツやBNYメロンのように食い物にされる可能性が低くなった気がする。
👩💼 日鉄はUSSの商号を米国事業に使い、米国部門の本社をピッツバーグに置くだけ──彼らが最初から狙っていた形そのものだ。14億ドルの額面も変わっていないわ。
👱♂️ “海の向こうのアメリカ”みたいに名前にこだわるのが、トランプの最大の関心事らしいぜ。
👱♂️ 最初のオファーとは確かに違う──だが、その後のオファーとどれほど差があるかは分からないな。
🧑 我々の借金は今後10年で3兆ドル増えるだろう。そのときこそ外部支援が必要になるんじゃないか?
🧑 東京直行便でも飛ばすつもりか?
👱♂️ これでUSスチールのひどい経営からはマシになったと言えるな。
コメントは以上になります。
反応は極めて多様で、支持と懐疑がはっきりと分かれる内容でしたね。
雇用創出や経済効果といった数字に対する疑問の声は根強く、特に7万人という雇用見通しには懐疑的な意見が目立ちました。
一方で、鉄鋼業界や製造業に携わる人々の間では、現場目線からの冷静な分析も多く見られました。
また、日本製鉄が最初から描いていたシナリオを、アメリカ側が政治的な成果として再定義したと見る見方も多く、国際ビジネスにおけるパワーバランスのあり方を問い直す声も散見されました。
買収の本質や効果については今後の展開次第とする声が多く、実際の結果が出るまでは評価が定まらない状況のようです。
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