岡山市に本店を構える地方銀行「中国銀行」。その名前を巡って、思わぬ国際的な論争が巻き起こっています。きっかけは、16日、パキスタンに駐在している中国の外交官、張和清氏が、自身のSNSで日本の「中国銀行」に対して不満を表明したことでした。張氏が注目したのは、神戸市南京町近くにある中国銀行神戸支店の掲示物。そこには中国語で「ここは岡山市に本店がある日本の中国銀行です」と明記されており、中国の「中国銀行(Bank of China)」とは無関係であることが強調されていたのです。
これに対して張氏は、「多くの中国人観光客が日本の地銀を我が国の中国銀行と勘違いしている。最初に名前を決めたとき、こうなることを予想できなかったのか?詐●だと思われてもおかしくないのでは?」と強く批判。さらに、「似たような名前で人気を得ようとするのは不誠実だ」「今になって距離を置こうとするのは矛盾している」と追及しました。
この投稿はすぐに中国国内のSNSでも広まり、「紛らわしい」「観光客への配慮が足りない」といった声が相次ぎました。一方で、日本の中国銀行は戸惑いを隠せません。同行の広報担当は「投稿にあるような意図はまったくない」と否定し、「中国人観光客が誤って来店するケースが多いため、神戸支店だけが中国語の注意書きを掲示している」と説明。また、間違って来店した人には誤解を解くリーフレットを配布しているとも述べています。
そもそも日本の「中国銀行」は1930年に設立された歴史ある地方銀行で、「中国地方」つまり岡山県を中心とした西日本の地域を指す名称です。中国の「中国銀行(Bank of China)」とは資本関係も提携関係も一切ありません。
ただ、こうした名称の一致が、国境を越えて誤解を生む時代になったことは否定できません。グローバルな社会では、一つの言葉や名前がまったく異なる意味を持ち、そこから思いもよらぬ摩擦が生まれることもあります。今回の件は、その象徴的な一例だと言えるでしょう。
今回ご紹介するのは中国国内のSNSの投稿ではなく、Xからの投稿になります。張和清氏の投稿に対してのコメントの一部をご紹介します。
海外の反応
🙍🏻♂️ 『中国』っていうのは、日本では“中国地方”のことで、近畿と九州の間にあるエリアのことなんだよ。国家の“中華人民共和国”とは関係ないからね。
👨💻 え?それが“話題に乗っかろう”って?岡山の中国銀行は1930年開業だよ。共産党の中国銀行よりずっと前なんだから、温度感ズレてるでしょ。
👱♀️ もともとこの地域は中国地方って名前なのよ。看板はお客さんが混乱しないように立ててるだけで、ぜんぜん話題作りじゃないんだから。
🙍♂️ それ、もう日本語の“Google”でも調べられたんじゃない?検索ワンステップで済む話じゃん。
👨💼 “中国銀行”と聞いて中華人民共和国を連想するのは分かるけど、これは日本の“中国地方”の銀行だよ。って、公式が冷静に説明してるよね。
🧑 書き込む前にちょっと調べないと、外交官として恥ずかしいよ。
👩💼 日本の地名としての“中国”は古くからある呼び名。近畿と九州の中間に位置する地域のことだから、混同しないでね。って、丁寧に案内してる。
👩💼 当時は日本全国を“近国”、“中国”、“遠国”の三つに分けてたんだよ。それが今につながってるだけ。
👱♀️ そもそも“中国地方”って言葉は平安時代からあるんだよ。告示は観光客向けの配慮で、決して“便乗”なんて意図はないからね。
👩💼 この地域は昔から“中央に近い国”って意味で呼ばれてて、日本の行政区分のひとつなんだよ。だから中国銀行の名前も自然なわけ。
👨💻 “熱度”も何も、看板は単なる注意喚起だろ。●いがかりつけすぎ。
🙍🏻♂️ 日本の“中国地方”は、京都から見て中間地点のことを意味してるだけ。国名じゃないから混同しないで。
👩💼 観光客が誤って入金しちゃわないように、ちゃんと区別してるだけだよ。文句言う方が非●識だね。
🧑 ほんとに、中国銀行の方が先にできてるんだし。1949年まで中国にはそんな銀行なかったし。
👨💻 どうしても“便乗”に見えるとしたら、そのセンスを疑うね。本気でやってるだけなのに。
👩💻 日本の行政区分として当たり前に使われてる名称だから、いまさら騒ぐ方が不自然だよ。
👦 “中国地方”を知らないなら、もうちょっと日本の地理を勉強してから投稿してほしいよ。
👩 名前が似てるだけで何か企んでいるわけじゃないの。観光客への優しさだと思ってほしいな。
👨 銀行名を見てすぐ“蹭热度”だなんて、飛躍しすぎだろう。
🧑 「中国銀行」という名前はただ地域名から来てるんだってば。それ以上でも以下でもないの。
👩💻 看板を立てたのは混同を避けるため。そっとしてあげてほしい。
👦 投稿する前に歴史と地理を少し確認しようよ。変な炎上は誰も得しない。
👱♀️ 「中国」という言葉は奈良~平安時代から使われてる。そこに国という概念はないんだよ。
🙍♂️ これって文字通り日本が中国に便乗してる話だよ。
昔から日本人は「自分たちこそが本家の“中国”だ」って思い込んで、ある地域を“中国”って呼んでたから、そこでの銀行が自然と“中国銀行”って名乗ったんだ。しかも近代になるとアメリカにあやかろうとして宇佐市を“USA”と略し、“made in USA”の●物を大量生産したって笑えない話もあるんだ😂
🧑 お願いだから無●を晒すのはやめてよ。日本には昔から“中国地方”って呼ばれるエリアがあって、この銀行はもう100年以上そこで営業してるだけ。だから“中国銀行”って名前も自然なわけ。
👱♂️ 山陽道と山陰道をまとめて“中国”って呼ぶのは、南北朝時代の『太平記』に由来するんだ。足利直冬が“中国探題”に任じられた記録もあって、室町時代以降は定番の呼び方になってるんだよ。
コメントは以上になります。
多くのコメントでは、日本国内における「中国地方」という地理的な呼称やその歴史的背景を冷静に解説する声が目立ちました。
また、日本の中国銀行が戦前から存在していたことを踏まえ、意図的な便乗や誤認誘導ではないとする指摘も多く見られました。
一方で、外交官という立場から発信された批判に対し、その影響力の大きさと慎重さの欠如を懸念する声も少なくありません。
情報の正確性や背景理解の重要性が、グローバル社会においていかに問われるかを改めて考えさせられる反応となりました。
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