野球の常識を覆すような、驚きの一球が海外で大きな話題となっています。
マウンド上の投手は、なんとバッターに背中を向けたまま、腕をぐるりと回してボールを投げ込んだのです。
この驚きの投球が披露されたのは、2019年7月29日に東京ドームで開催された「サントリードリームマッチ」でのことでした。
このイベントは、往年の名選手たちが集まり、一夜限りのドリームチームで対戦する、ファンにはたまらないエキシビションマッチなのです。
マウンドに立っていたのは、元横浜大洋ホエールズの名投手、斎藤明雄氏。
そして彼が対峙したのは、日本プロ野球界のレジェンド、張本勲氏でした。
斎藤氏が披露したこの投球は「背面投げ」と呼ばれる、非常に特殊な投法です。
背面投げとは、その名の通り、利き腕を体の背中側に回し、打者の意表を突くタイミングでボールをリリースする投法のことです。
力強い球にはなりませんが、通常の投球とは全く異なる動きのため、バッターのタイミングを外すのに効果的とされています。
実はこの投法、長い歴史を持つのです。
1969年、当時中日ドラゴンズに在籍していた小川健太郎投手が、世界のホームラン王、読売ジャイアンツの王貞治選手に対してこの背面投げを使用し、球界に大きな衝撃を与えました。
当時は大きな物議を醸しましたが、プロ野球ルール委員会の裁定により「反則投球ではない」と正式に認定されています。
時を経て、日本のエキシビションマッチで見られたこの遊び心あふれる一球が、海外の野球ファンによってSNSに投稿されると、瞬く間に拡散され、大きな反響を呼びました。
投稿には、このようなコメントが添えられていました。
「これまで見た中で最もエグい球だ。残念ながら、球審がエンジェル・ヘルナンデスだけどね」
この一見、不可解なコメントには、メジャーリーグファンなら誰もが知る、深い皮肉が込められていたのです。
エンジェル・ヘルナンデス氏とは、メジャーリーグで長年審判を務めた人物ですが、そのキャリアは常に物議を醸す判定と共にありました。
彼の判定の正確性は繰り返し問題視され、ファンや選手からも厳しい批判を受けることが多く、メジャーリーグで最も悪名高い審判の一人として知られていました。
つまり、この投稿の意図は、「これほど独創的で素晴らしい投球を、あの判定に疑問符がつくヘルナンデス氏が裁くのは、あまりにも不運だ」という、野球ファンならではの高度なジョークだったのです。
日本の名投手が見せた、伝統と遊び心が融合した一球。
そして、それに添えられたメジャーリーグの有名審判を巡る痛烈な皮肉。
この投稿に対して、世界からは驚きと称賛、そして審判へのジョークなど、数多くのコメントが寄せられました。
この日本の「背面投げ」は、世界の野球ファンにどのような衝撃を与えたのでしょうか。
寄せられた海外からの反応の数々をご紹介します。
This is the most filthy pitch I’ve ever seen. Too bad Angel Hernandez is behind the plate. Just watch pic.twitter.com/uX4piQgtyq
— BaseballHistoryNut (@nut_history) July 27, 2023
海外の反応
👱🏻♂️ ピッチャーが一体何をしたのか理解するのに、3回も見直さなきゃならなかったぜ。
👩🏻🦰 すごい投球ね!!
👨🏻🦳 史上最高のピッチングだ。
🙍🏼♂️ そして観衆は熱狂の渦に!!!
👨🏼🦰 ハッ! 親父が裏庭で投げてくれるような球だな。最高じゃないか!
👨🏻 “なんでストライクって言わねえんだ!”
🧑🏻🦱 待てよ、あんた本気で今のをストライクにすべきだったと思ってるのか???
👱♂️ ストライクには程遠いぜ、おいおい。
👱🏻♂️ ちょっとだけ内側だったな。
👨💼 見事なフレーミングだな。プレートから1フィートは外れてたぞ。
👨🏽💼 ストライクじゃない。ホームの外側を通っただけだ。どのコーナーにも触れていないよ。
🧑🏼🦱 インコースだったが、とんでもなくヤバい球だったな、ハハッ。ストライクにしてやってもいいだろ😂
👱🏼♂️ とんでもない球だけど、残念ながらボールだな。
👱🏼♂️ 現実を見ろよ。インサイドだ。エグい球だけどな😂😂
🧑🏻🦱 ちょっと詳しく教えてくれないか。エンジェル・ヘルナンデスって誰なんだ?
👱🏽♂️ いやいや、本物のエンジェル・ヘルナンデスならストライクってコールしてたさ。
👱🏻♂️ 😂 あまりにもインコースすぎて、左バッターボックスの中に入ってたぞ。エンジェル・ヘルナンデスならストライクって言ってたろうけどな。
👨🏽💼 球はインサイドだった。エンジェルならストライクとコールしただろうがな。
👨🏻🏫 エンジェル・ヘルナンデスは史上最悪の球審の一人だが、公平に見て、あれはボールだ。
👨🏽💼 エンジェル・ヘルナンデスがまだ職を失っていないなんて、馬鹿げてるね。
👨🏿🦱 自分の切り札が、史上最悪の審判によって拒否されるところを想像してみなよ。
👨🏻⚖️ ヘルナンデスは長年の恥さらしだ。彼がいると、ジョー・ウェストですら有能に見えてくる。
👨🏻🔧 エンジェル・ヘルナンデスがいるってことは、その試合が八百長だってことの証明さ。
🙍🏻♂️ 彼のひどい審判と、それに対して何もしようとしない球界のせいで、俺は野球が嫌いになったよ。
👨🏾🦱 もしエンジェルが球審だったら、彼を退場させてたぜ!
🧑🏻 こんなのマスターできるのは日本人だけだろ😂😂😂
👨🏼🔧 ソフトボールでこれをやったことがある。次の投球で頭を狙われたよ。
👨🏾🏫 これはボークに見えるな。バッターに正対しないで投球はできないはずだ。
👨🏾🦱 バッターはあれを火星までぶっ飛ばすべきだったな。
👨🏻🏭 もし振る価値のあるストライクだったら、駐車場までかっ飛ばしてやれ。
👨🏻⚾️ 最近のキャッチャーはどんな球でもフレーミングするからな、馬鹿げてるぜ。
👩🏼🦱 彼、怒ってたわね。そりゃそうだろうけど😂
👨🦳 昔は俺もできたんだがな。いつだってさ。
👱🏻♀️ なんで彼が日本のマスターズリーグで審判をやってるの…?
👩🏫 念のために言っておくと、これは日本で行われた『サントリー・ドリームマッチ』というエキシビションゲームよ。
👨🏻💻 何が一番面白いか分からんな…この投球か…ピッチャーのリアクションか…それともエンジェル・ヘルナンデスのコメントか🤣😂
👱🏻♂️ インサイドかどうかはともかく、大したピッチングだ! 最高だよ、ハハッ。意表を突く、見事な隠蔽工作だな。
👨🏼🔧 おい、泣き言はやめろ! 球はインサイドだ、ナイスコールだぜ審判。
コメントは以上になります。
日本のエキシビションマッチで見られたユニークな一球は、海外の野球ファンに純粋な驚きと楽しみを与えたようでした。
多くの人々が、ストライクかボールかという技術的な側面を真剣に議論する一方で、メジャーリーグの有名審判を話題にしたユーモアあふれるやり取りを楽しんでいました。
国境を越えて共有される野球の知識と愛情が、今回のコメントからはっきりと伝わってきますね。

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