SNSで、世界で最も薄いと話題になった、日本の「1メートルハウス」。
このアパートメントは、実際に人が暮らすための住居として設計されており、そのあまりの細さから、海外で大きな注目を集めました。
しかし、このような極端な例でなくとも、日本の首都圏では、敷地面積60平方メートル、およそ18坪未満の「狭小住宅」の供給が、この5年間で2倍以上に急増しているのです。
データによれば、東京で新たに建てられる戸建て住宅の半数以上が、こうした狭小住宅で占められているという実態があります。
その背景にはまず、都心部の地価高騰があります。
2023年の東京23区における新築の小規模な戸建て住宅の平均価格は、およそ7,000万円。新築マンションに至っては、平均価格が1億3,000万円近くまで上昇しており、一般的な所得層にとって、都心部で広い土地を確保することは、極めて困難な状況となっているのです。
こうした経済的な理由に加え、ライフスタイルの変化も狭小住宅の需要を後押ししています。
核家族化や単身世帯の増加に伴い、「コンパクトな暮らし」という価値観が広がり、必要最小限の空間で効率的に生活したいと考える人が増えているのです。
もちろん、狭い土地に家を建てるには、建ぺい率や斜線制限といった、建築基準法による様々な制約が伴います。
そのため、日本の建築家たちは、スキップフロアやロフトを設けて縦の空間を有効活用したり、デッドスペースを巧みに収納に変えたりと、限られた空間を最大限に活かすための、高度な設計技術と工夫を凝らしているのです。
一方で、狭小住宅は土地代を抑えられるものの、建築費用そのものは割高になる傾向があります。
道が狭く重機が入れないために、人件費や運搬費が余分にかかることや、小さな家でもキッチンやバスルームといった設備は通常通り必要になるためです。
日本の住宅面積は、国際的に見ても小さい水準にあります。
特に東京の一住宅あたりの延床面積は、全国平均の7割ほどしかなく、欧米の住宅と比較すると、その差はさらに顕著です。
動画で紹介されたアパートの家賃は、月額およそ266ドル。
この価格設定と、極限まで切り詰められた居住空間は、海外の人々に大きな衝撃を与え、実に様々な意見が寄せられました。
ある人々は、その独創的なデザインと空間利用の巧みさを「クールだ」と称賛し、手頃な家賃を魅力的に感じています。
その一方で、多くの人々が閉所恐怖症を訴え、「刑務所の独房の方が広い」といった、否定的な感想を抱いたことも事実です。
限られた空間を最大限に活用する、この日本独自の住文化。
世界の人々の目には、一体どのように映っているのでしょうか。寄せられた様々な反応をご紹介します。
海外の反応
👩🏼🦱 まあ!私、ここに住んでみたいわ。
👩🏻🎨 日本のデザインが大好き。空間の使い方が素晴らしいわ。
👨🏻💼 1人、いや2人でも完璧だな。掃除は楽だし、物が散らかることも少ないだろう。
👨🏽🎓 大学生や新卒者にとっては、値段に見合った価値があるな。
👱🏼♂️ こんな暮らしは、気が滅入るな…。
👩🏻🦰 これ見てるだけで、息が詰まりそう…。
👱🏻♀️ 閉所恐怖症じゃないといいけど…😨
👨🏼🏭 …でも月266ドルなら、悪くはねえな。
👱🏽♂️ 最初は『いや、ないわー』って思ったけどさ。月266ドルだろ? マジかよぉぉぉぉ。
👨🏼🏭 イギリスの刑務所にいた頃を思い出すぜ。独房はあのアパートの半分の広さだったから、俺にすりゃ快適で、かなり広く見えるぜ🤣
👩🏼💼 一番笑えるのは、「でも、これが景色です」ってところね。まるでビーチかトスカーナの丘か、何かもっと素敵な場所みたいに言うんだもの。
👨🏽💼 これがニューヨークなら、2800ドルはくだらないぜ。
👨🏻💼 ロンドンなら月2000ポンドはするな。
👨🏽💼 ダブリンで俺が月1500ユーロで借りてるアパートとそっくりだ。
👱🏻♂️ どこの国でも家に入るときは靴を脱ぐもんだろ、このアメリカ野郎が。
👱🏽♂️ こっちにはドアマットも、ほうきも、モップもあるんでね。
🧑🏻 アメリカにその習慣がないのは、こっちの人間はちゃんと床を掃除するからだよ。
👩🏾🏫 あんなに小さなスペースなのに、ちゃんと家に入る前に靴を脱ぐ場所が用意されてるのね。素晴らしいわ。
👨🏽💼 おいおい、靴を脱いだその場所をまた踏むなよ!それじゃ靴を脱いだ意味がないだろ🥲
🧔🏼♂️ 身長180cm以上、体重90kg超えの俺からすりゃ、あんな狭い空間で暮らそうなんて考えただけで閉所恐怖症になりそうだ。
👨🏿🦲 こいつは相撲取りに対する差別だな。
👨🏻💻 こういう時こそ、背が低いのが役に立つんだよな…。
🐸 あんなの、おなら一発で吹き飛ぶだろ。
🗿 この靴箱みたいな部屋に1週間もいたら、俺はたぶんブチ切れて何もかもぶっ放しちまうだろうな。
👩🏽💼 もしあなたが小柄でミニマリストで、お金を節約するためにここに住むだけなら、悪くないんじゃないかしら?
👩🏻💻 内向的で、狭い場所にくるまるのが好きな私としては、あの場所は最高だわ。
👩🏼🏫 ええ、それはベッドシット(ワンルーム)って言うのよ。でも認めなきゃね、これはかなりクールだわ。
👩🏾🦱 思っていたほど狭くはないわね。必要に迫られたら、私なら住めるわ。
👨🏫 日本でこれより少し広い部屋に住んでたことがあるけど、非常に効率的で快適だったよ。動画のアパートは安くて清潔で安全だ。世界にはもっとこういう場所が必要だよ。
👧🏼 まるでマインクラフトの家みたい☺️
👨🏭 あの階段吹き抜けと階段は、タイル職人の悪夢だな。
🧔🏽♂️ 家具はどうやって入れるんだ?
🤔 ソファを運び入れるところを想像してみなよ。
👩🏽💼 こういう小さな家を見るといつも最初に思うの。「もし火事になったらどうするんだろう」って。
🧑🚀 ゴジラ対策は万全とは言えないな?!
👨🏻⚖️ 森でホームレスになった方がマシだ。
👨🏾💼 刑務所で終身刑になった方が、あそこに住むよりマシだ。
👨💼 スペースがなくなると、日本は拡張するのではなく、再定義する。土地がない? ならば、広くではなく、より薄く住むのだ。
👩🏽💻 日本がやると、かっこいいってことになるのよね?
👨🏻🏫 日本のワンルームとしては、実はそこまで珍しいもんじゃない。あの男が平均的な日本人よりずっとデカいから、実際より狭く見えるだけだ。
👨🏻⚖️ 散らかったものが本当に嫌いなミニマリストにとっては、完璧な場所に見えるな!
👨🏼🚀 君がずっと行きたがってた、アルファ・ケンタウリへの旅行のいい練習になるぞ。
コメントは以上になります。
今回の「1メートルハウス」に対する海外の反応は、驚きや戸惑い、そしてある種の感嘆が入り混じったものとなっていました。特に、空間の使い方や建築的工夫に対する評価と、実際にこの空間で暮らすことへの現実的な懸念が、はっきりと分かれている点が印象的です。
一部からは日本の設計技術やライフスタイルの柔軟性への賞賛が寄せられた一方で、他の多くの人々は「物理的に無理」「精神的に耐えられない」と感じており、生活空間に対する価値観の違いが際立つ結果となりました。
また、賃料や都市部の住宅事情への言及も多く、日本だけでなく世界中の住宅問題に対する共通の関心が見て取れます。狭さそのものよりも、「何を優先するか」「どこに暮らすか」といった、個人の選択や価値観が強く問われるテーマだと、多くの視聴者が受け取っているようでした。
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